一般社団法人 福岡県臨床心理士会 事務局
〒810-0042 福岡市中央区赤坂1-14-29 畑添ビル503号

臨床心理士とは

臨床心理士とは

臨床心理士とは、心の問題を抱える方を支えるいわば「こころの専門家」です。
複雑化する現代社会の中で、心理的課題を抱える方が増え、その解決のために必要な専門知識・技術を身に付けた臨床心理士が不可欠な存在になっています。
心理学を専攻する大学院修士課程修了後、資格審査に合格した後、財団法人日本臨床心理士資格認定協会により認定されたものが臨床心理士です。
5年ごとの審査や、心理臨床能力の維持・発展のために、研修や研究が義務づけられています。
47都道府県ごとに臨床心理士会等が結成され、地域に根ざした活発な活動がおこなわれています。

臨床心理士が働いているところ

産業・労働

企業内相談室、企業内健康管理センター、EAP、効率職業安定所(ハローワーク)、障害者職業センター、独立の健康管理・相談所など

医療・保健

病院、診療所、精神保健福祉センター、保健所、保健センター、リハビリテーションセンター、老人保健施設など

司法・法務・警察

司法関係機関(家庭裁判所など)
法務省関係機関(少年鑑別所、少年院、刑務所、保護観察所など)
警察関係機関(相談室、科学捜査研究所など)

教育

公立教育相談機関、教育委員会、幼稚園、小学校、中学校、高等学校、 予備校(職名は、スクールカウンセラー、教育相談員、保育カウンセラーなど)

大学・研究所

大学(学生相談室を含む)、短期大学、専門学校、 研究所・研究機関、大学附属心理臨床センター など

福祉

児童関連(児童相談所、市町村の子育て支援担当課、さまざまな児童福祉施設) 障害関連(身体・知的障害施設、療育施設、発達障害支援施設など) 女性関連(女性相談センター、DV相談支援センター、婦人保護施設、母子生活支援施設など) 老人福祉施設(特別養護老人ホーム、養護老人ホームなど)

私設心理相談

臨床心理士個人あるいはグループによって、心理相談活動に当たっています。面接・訪問・電話・インターネット等によって相談されるクライエント自身の悩み・家族関係・職場のことなど、生きる諸困難について話し合い、解決に向けて取り組みます。

よくある質問

臨床心理士について

No.1臨床心理士はどんな仕事をしているのですか?

「臨床心理士」とは、臨床心理学にもとづく知識や技術を用いて、人間の“こころ”の問題にアプローチする“心の専門家”です。(*注 日本臨床心理士資格認定協会Webページより抜粋)
心に問題を抱えた人の「心」や「行動」について一緒に考えることで、その人がより健康な状態に近づくようお手伝いします。

No.2臨床心理士になるにはどうすればよいのですか?

臨床心理士になるには、財団法人日本臨床心理士資格認定協会の資格試験に合格することが必須要件となります。ただし資格試験を受けるためには、あらかじめ臨床心理士養成に関する指定大学院または専門職大学院の修了を基本モデルとする“受験資格”の取得者が対象となります。
(*注 日本臨床心理士資格認定協会Webページより抜粋)

No.3「臨床心理士」と「心理カウンセラー」は同じですか?

日本には心の問題に取り組む職種として、心理カウンセラー、サイコセラピスト、心理相談員などの名称で呼ばれる人々がいますが、それぞれに明確な資格があるわけではありません。それに対して「臨床心理士」は、公益財団法人日本臨床心理士資格認定協会が実施する試験に合格し、認定を受けることで取得できる“心理専門職の証”となる資格です。
(*注 日本臨床心理士資格認定協会Webページより抜粋)

No.4どこに行けば会えますか?

教育分野・・・大学の相談室、教育センター、小・中・高校のスクールカウンセラーがいる相談室など。
医療分野・・・病院やクリニック、精神保健センターなど。
福祉分野・・・子ども・女性相談センター、児童・障害者福祉施設、児童相談所など
司法・矯正・・・家庭裁判所、少年サポートセンター、少年鑑別所、少年院、警察関係相談室など
労働・産業・・・企業内の健康管理室や相談室、公共職業安定所、若者サポートステーションなど
その他、私設の心理相談室などもあります。
臨床心理士に出会うには」」もごらん下さい。

No.5無料で相談できるところはありますか?

子どもならば、学校にいるスクールカウンセラー、成人ならば、自治体の精神保健センターなどでは、無料で相談することができます。リンクもごらん下さい。

No.6臨床心理士は、今どのくらいいるんですか?

令和5(2023)年4月1日現在で40,749名の「臨床心理士」が認定されています。そのうち、令和5年4月現在、1500余人が、福岡県臨床心理士会へ登録しています。

No.7相談をしたいのですが、話した事がどこかに漏れたり、家族に連絡されたりしないかと心配です。

臨床心理士には守秘義務があり、相談者からの相談内容については、本人の許可なく誰かに(家族にも)伝える事は決してありません。ただし、それがあなたの命に直接関わる事である場合はこれに限りません。

その他

No.8子どもが不登校になってしまったのですが、親としてどのような対応をしたらよいでしょうか?

子どもが不登校に至る過程には、いろいろなケースがあります。福岡県内の公立の小・中学生であれば、どこの学校にもスクールカウンセラーが配置されています(小学校では、その校区の中学校に在籍している場合があります)。スクールカウンセラーと一緒にそのお子さんにあった方法を考えられてはいかがでしょうか?

No.9最近、テレビで「発達障害」という言葉を目にします。うちの子もあてはまる気がするのですが…?

「発達障害」は最近になり本やテレビなどでもたくさん取り上げられるようになりました。障害であるかどうかに関わらず、お子さんの様子をご覧になって気になる点や困っている事などがあれば、まずは子育てセンターや学校のスクールカウンセラーなどへ相談されるのをお勧めします。リンクもごらん下さい。

No.10職場でハラスメントを受けています。誰に相談すればよいかわかりません。

福岡県内で臨床心理士がいる相談場所をいくつかご紹介します。
福岡県男女共同参画センター あすばる
北九州市立男女共同参画センター ムーブ
福岡市男女共同参画推進センター アミカス
NPO法人福岡ジェンダー研究所

No.11仕事に行くのが嫌になり、ちょくちょく休んでしまいます。相談に行った方がよいのでしょうか?

お勤めの職場に健康管理室などの相談場所があれば、ご相談される事をお勧めします。
もし、ない場合は、直接クリニックなどを受診されてはいかがでしょうか?どのクリニックに相談すればいいのか迷われたときは、精神保健福祉センターにお問い合せ下さい。なお、クリニックによっては、カウンセリングを行っていないところもありますので、カウンセリングを希望される場合は、お問い合せされるときに、希望を伝えられて下さい。

No.12周りの人とうまくコミュニケーションがとれません。何かコツはありますか?

コミュニケーションによるストレスで、日常生活に困難をきたしている場合、子どもならば学校にいるスクールカウンセラー、成人では、大学の心理相談室や病院で相談に応じます。リンクもごらん下さい。

No.13被害にあった後、家族や周囲からどう思われているか気になってしまい、接し方がわかりません。

福岡犯罪被害者支援センターでは、犯罪被害者の心身と社会生活の回復をサポートしており、相談に応じます。また、女性問題に関する犯罪被害については、福岡県警には犯罪被害相談「心のリリーフライン」があり、相談には、女性の臨床心理士が対応します。

No.14被災後の、不安や恐怖・緊張がおさまりません。

福岡県では、「災害時の心のケア」として福岡県災害派遣精神医療チーム(ふくおかDPAT)が整備されています。また、行政機関がホットラインを開設することがあります。

カウンセリングを受けたい時

日頃の暮らしの中に、何かしら悩みはあるものです。家族や友人、知り合いの人に話すうちに、その悩みは何となく解消していくことだと思います。でも、時として、身近であるだけに話しづらいとか、わかってもらえそうにないことが生じることがあります。そんな時に、話すことで胸のつかえが取れたり、気持ちの整理をしたりするのがカウンセリングです。一人で悩んでいると不安が大きくなり、物事を悪い方悪い方に考えがちです。
カウンセリングでは、カウンセラーが悩んでいる人の話に耳を傾け、共に考え支えてくれます。カウンセラーは秘密を守ってくれるので、心の中の重たい荷物も降ろせることがあります。ある程度気持ちの整理がつけば、新たな考えが浮かぶこともあり、悩み解消の糸口が見えてきます。
このように、悩んでいる人の話を聴き、共に考え支えてくれるカウンセリングのプロがいます。それが臨床心理士です。

臨床心理士とは、大学院の修士課程で高度な知識を身につけ、実践の中で厳しい指導を受け、修士課程を修了した上で、日本臨床心理士資格認定協会が実施する難関の試験をパスした人です。
臨床心理士は、医療、福祉、教育、司法、産業など幅広い分野で活躍しており、国民の心の健康を支えるプロとして信頼を深めています。

カウンセリングを受けたい時に、臨床心理士のカウンセリングを受けられる場所の一つの参考として、『臨床心理士に出会うには』という本があります。
(日本臨床心理士会のHPで検索できます。)